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入院率は1.2倍に…コロナ禍の飲酒問題への影響
アルコールと健康の関係について、皆さんは、どのように考えていますか?
「飲み会は楽しいから、これからも飲むよ」、「結構、飲むけれど、検診で異常ないから大丈夫」という人もいれば、「肝臓の数値が上がってしまい、控えるように医者からいわれた」、「コロナ禍になってリモートワークを2年も続けていたら、昼間から飲むようになってまずい」といった人もいるかもしれません。
コロナ禍は、メンタルヘルスに多大な悪影響を与えてきました。日本におけるコロナ禍に起因したメンタルヘルス問題の実態調査(※1)によると、不安、抑うつ気分、意欲低下、対人関係の問題、心身症、不眠症など、メンタルヘルスに大きな悪影響を与えていることが示唆されました。そのため飲酒量が増えてもおかしくありません。
コロナ禍の飲酒問題への影響について、京都大学大学院医療経済学分野教授の今中雄一氏らの研究グループが行った研究(※2)があります。
2020年4~6月における飲酒に起因する肝疾患や膵炎による入院率が流行前の期間と比べた変化を調査したものです。入院率は約1.2倍になり、特に女性で顕著で、2020年6月には前年同月の倍でした。
一方、国税庁の調査(※3)によると、2020年の酒類の消費動向は、コロナ禍に突入した3月、家庭での消費が増えましたが、それ以上に飲食店での消費が減り、合計すると、前年同月比はマイナスとなりました。以後も、10月以外、12月までのあいだすべてマイナスとなっています。
コロナ禍になり、社交的な飲酒機会が激減したことから全体としてアルコール消費量は減少しました。
一方、コロナ禍に伴うストレス解消のため酒量が増加し、大量飲酒により入院するほどに健康を壊した人も増えたということです。大量飲酒による問題は、健康に限らず、生活全般におよびます[図表2]。
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